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2013年3月4日月曜日

チェルノブイリから福島へ




FANTANIMA!の企画を知って、ウクライナの作家、ヴァレリー・ボンダレンコさんが作品を特別に制作、 売上を東北大震災の被災地に寄付をしたいとの申し出を頂きました。
この作品は先日、東京に無事に到着いたしました。

 

ボンダレンコさんからのメッセージです。

チェルノブイリと福島、福島とチェルノブイリ。
人間は自然と自分の愚かさに対して、無力な生き物です。
福島の事故によりどれだけの命が失われたでしょう? 年月は過ぎていくけれど、このような事故はこだまのように、人々の暮らしの記憶のなかで響きあう。

ウクライナと日本、日本とウクライナ。
この悲劇は単なる地理的な関係ではありません。
ロシアも、ベラルーシも、世界中の人々が、このような惨事の被害を被っています。
私のつくったベアの鏡の目を見れば、自分自身が映ります。それは全ての人間を映し、惨事に遭遇した数え切れない人々の運命を映し出します。
ウクライナ民族の生地を、日本の国旗を象徴する赤と白の色のベアに張り込みました。
この生地をみれば、「hata-mazanka」(ウクライナの民家)の壁を思い浮かべることでしょう。

不吉で冷たいコンクリート製の原発の石棺には、臨界を越えた高温の制御棒があります。それを象徴するベアは赤白ふたつのベアの間にあり、多くの人々の暮らしを破壊するのです。飛び散った金属の破片は、触手のようにささっています。



我々はただひとつの世界に住んでいるので、このような不幸はどの文化にもおいても起こりえます。
まだ人の心に温もりがあるあいだに、
このような恐ろしい災害を乗り越える力があるあいだに、
記憶が残っているあいだに、
将来、この惨事を繰り返さないように何とかしたい。

住む地域は異なっても、この星は私たちみんなの共通の家なのです!