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2022年3月27日日曜日

ワークショップ 「Wonder Cat」

FANTANIMA!東京展会場 ワークショップのお知らせ

「Wonder Cat」
講師 K's BEAR by.keiko

ゆらゆら動く長いしっぽがチャームポイント。
目の色や鼻の色、リボンなどは当日選べます。
約11cm。ブローチピンが付きます。チャームにも出来ますよ♪
半完成キットをご用意しますので、初めての方でも大丈夫です。


開催日 4月29日(金・祝)
  午後1時~4時
参加費 6600円(税込・材料費込)
定員 6名(先着順受付)
※ ボディカラー ピンク or パープル(お申込時にご希望をお知らせください)

お申込受付(4月1日より受付) 満席となりました。

メール  fantanima*nonc.jp ( *を@に )まで下記の内容をお知らせください。

  • 件名:ワークショップ希望
  • お知らせ内容:
  • 「お名前」「電話番号(緊急連絡用)」「ボディカラーのご希望)」

受付後、申込完了のお返事のメールを送ります。
受講当日、10分前迄にギャラリーにお越しになり受付を通して受講料をお支払いください。

2022年3月26日土曜日

東京展DM

 FANTANIMA! 東京展DMです。
印刷ができあがるのが4月1日です。主催者、ギャラリー、作家より発送されます。
郵送でご希望される方は、DMにてご住所を主催者(HAZEKI OFFICE)までお知らせください。

email   fantanima*nonc.jp    *を@に

 戦闘機のいない青い空、美しい島(ロシアの作家がFANTANIMA!をそう呼びました)をイメージしたデザインです。

 




2022年3月23日水曜日

FANTANIMA!2022 公式ウェブサイト

 FANTANIMA!2022 公式ウェブサイトを公開しました。

https://fantanima.nonc.jp/2022/

今年の出品作家は103名を予定。

作家を国名で表記していません。

作品が送れない、制作できない理由で展示ができない作家も含まれています。

最新情報は常にSNSなどで更新します。

よろしくお願いいたします。



 

ベラルーシの作家からのメッセージ

ベラルーシはこのたびのロシアのウクライナ侵攻に協力しています。
FANTANIMA!に出品するベラルーシの作家たちはみな、この戦争に反対し大変心を痛めています。
ルカシェンコ政権が恐慌的に言論弾圧をしたことで、昨年から作家達の悲嘆の声を直接聞いていました。制作が手につかなくなってしまった人、国外への脱出を考える人までいます。
今日もメッセージがベラルーシから届きました。ここでは作家名を伏せさせていただきます。
この方の素晴らしい作品は既に届いていますので、FANTANIMA!で展示することができます。
作品たちはこの侵攻の前に作られました。愛らしく美しく、楽しい作品ばかりです。


皆さん、こんにちは!
私はベラルーシで生まれ、育ちました。深い森、紺碧の河と湖のあるこの国を愛しています。私はここで家族とともに暮らし、見たこともないような私だけのマジカルワールドをつくりだします。
しかしここで大問題が起きています。私達は、別の美しい国に対する戦争に引きずりこまれてしまいました。私達の意志に反して。
2年前、私達は開かれた心と精神で正義のために平和的に抗議行動を行っていたのです。しかしそれは権力を維持している政権に踏みにじられ、この忌まわしい戦争に引き込まれてしまいました。

私たちの美しいベラルーシが汚されてしまいました。世界からも制裁され、戦闘に参加する攻撃的な国になってしまいました。
長い時間をかけて私が産みだしたものすべてと愛情が削除されてしまいます…
でも私は自分の心臓が鼓動しているあいだは、創作作業を続けます。なぜなら、それが私の生きる意味だから。

私は平和が戻り、皆が幸せになることを信じ、願っています。
私は、家から離れなければならなくなった作家や生きるために闘わねばならなくなった人達が、家に戻り、創作や調和、そして喜びの生活を送れるようになることを祈っています。
あなたを、そして愛する人を大切にしてください。
すべての人に平和と善を!



2022年3月19日土曜日

ロシアの作家から2月28日に届いたメール

ロシアの出品作家から2月28日に届いたメールです。
FANTANIMA!では人気作家で
、その作品は今までにたくさん、日本のお客様に迎えられ愛されています。
これは羽関個人に宛てられたメールでしたが、公開して良いか尋ねたところ、自分たちの考えを皆さんに知ってほしいということで公開することにしました。作家名は伏せさせて頂きます。

このほかにもロシアからは、長文、短文でそれぞれの思いが寄せられています。
考え方はそれぞれで、「平和解決」も立場が違えばまったく違う結果となります。
ロシアの作家のあいだでは、経済制裁の一面しか知らされず不安になっている人、日本人や西側の人はアメリカに影響を受けすぎていると考える人などがいます。さらに、この人のようにウクライナ人から責められるうえに反戦を唱えることでロシア人からも責められ、自分の勇気のなさを嘆く人も、ロシアでは少なくないようです。
この作家とは別の作家も、同様の思いで食事も口にすることができなくなるほど精神的に辛くなり、国外に脱出しました。

この手紙を書いた作家は、その苦しい思いを吐露せずにはいられなかったのでしょう。発表を前提に書かれたものではないので、不適切な表現もあるかもしれません。しかしこの手紙に書かれた彼女と家族が抱えている悲しみは本当のことであり、それを私達が知ることででも、私達は彼らの支えになれると思っています。(羽関チエコ)


以下メール内容----------

昨日からメールしたいと思ってましたが、できませんでした。これは簡単な内容ではないからです。
私の心は恐怖と苦痛で埋め尽くされています。
私の一族のほとんどすべてはウクライナに住んでいるのです。大家族のほとんどがです。母方、父方、それぞれに近い親戚たちばかりです。

あのモンスターがこの戦争を始めました(私は彼を名前で書けないし、書きたくもない。それどころか人間と呼びたくない)。
彼は罪のない多くの人に爆弾を落とし続けています。そこには私の従姉妹と1歳半の娘、病気を抱えた彼女の夫もいます。
86才の祖母もいます。従姉妹はロケット弾による火災から逃れ、二人目の従兄弟はキエフを守備するボランティアに志願しました。大好きな親友の作家もキエフにいます。他にも本当に沢山の作家の友達がウクライナ中にいます。

今起きていること…それはどちらが正しくてどちらが間違っているかという問題を超えています。
私は、私の家族はこの忌まわしい生き物による政権が起こす戦争や軍事侵略には全面的に反対です。特にウクライナに関しては。
私達はみな、ウクライナで生まれました。両親も、祖父母もウクライナ人です。私もウクライナ人です。今はロシアにいますが、どこに住んでも自分たちはウクライナ人だと考えています。

私達の誰もが、心を失ったこの極悪非道な老人のために、この国が侵略者になってしまったことを耐えがたいほどに恥じています。
世界中の人に対して恥ずかしい、そして耐えがたいほど恐ろしい。これが私が伝えたい一番大切なことなのです。
でも私の語彙は十分ではありません。そして自分が今感じていること、ひどい国家にいることを表現しきれるほどの強さが私にはありません。

この戦争が始まる前、既にこの惨状を予感させる不穏な状態で、私達はFANTANIMA!のためになんとか作品を作り続けました。でも侵攻が始まってからは作りかけのものに触ることさえできなくなってしまいました。

私達はシェルターや地下に避難した家族のことしか考えられなくなり、仕事をする力がなくなってしまったのです。今日、月曜日、なんとか気持ちを取り直して仕事を続け、できるものだけでも早く日本に送ろうと決めました。

もし…飛行機が飛ぶなら、もし日本への輸送ができるなら、もし、もし、もし…。(もっと大きな「もし」ということを考えたくないです。)

ひとつだけお聞きしたいことは、もし作品の到着が遅れても、展示をしてもらえますか?私達は、本当に日本での展示の機会を失いたくないんです。
(※この手紙の前に、FANTANIMA!からは各国の作家に作品が東京展に遅延した場合は関西展、それにも間に合わなければさらに臨時展示を考えるので、制作や発送を諦めないで欲しいと伝えるメールを送っていました。)

それはお金だけのためではないんです。世界のため…世界中の人たちがみんな一緒になるため。互いに支えあうため。このようなささやかな機会であっても。

また、たった今もここで繰り広げられているもうひとつの悲劇があります。

ロシアにはこの悲惨でおぞましく恥ずかしい戦争に心から反対している人達がいます。全体主義の国に暮らしたことがない自由な世界の人に対して、ウクライナへの戦争への抗議行動のリスクを説明するのは難しいことです。フェイスブックやインスタグラムへの投稿でさえ、実際の生命や健康、自由を脅かすことになります。

平和への集会や規制について語ってはいけないのです。人々はとても、とても怖がっています。でも最小限に、できることをしています。
何か書いたり抗議すると、拘束されたり仕事を解雇されます。
ひどい障害を与えられます。容赦なく殴られます。殺されもします。
まだ乳飲み子のいる若い父親はフェイスブックに投稿しただけで牢屋に入れられました。集会に人が多く集まるほど、素早く牢獄に拘束されてしまいます。モンスターはさらに容赦なくなります。

彼は人々の怒りにはおかまいなしです。何が起きているかよく理解している多数の人々は、この国と世界から彼を排除することができません。何か改革や変化をもたらすこととができたはずの政敵たちは、駆逐されるか暗殺されました。

この暗い2月のあいだ、ボリス・ネムツォフ(2015年モスクワで殺害される)、ヴァレリヤ・ノヴォドヴォルスカヤ(2014年毒素性ショック症候群で死亡)、アンナ・ポリトコフスカヤ(2006年自宅アパートで射殺される)のビデオを見てました。この人達は、みな殺されてしまったのです。
この知性ある人達が生きているときに発していた警告、予想していた結末の言葉を聞きながら、泣きました。
泣いて、泣いて、泣いて、ずっと泣いてました。

ロシアではこの残酷な現政権を支持する熱心な人達がいて、反対論者に対して活発な活動をしています。この「人達」に理解を求めるのは不可能です。彼らは無条件にロシアのテレビがプロパガンダで言うことを信じています。嘘、嘘、嘘、途方もないほど冷淡で倒錯した、狂気じみた汚い嘘が、ロシア人を洗脳するのです…。

そしてそれに反対する、とてつもなく憂鬱な人達がいます。今、まさにこの時、私達はこの狂った殺人者が統治者である国に閉じ込められてしまったと知ることになったのですから。

私達は第二次世界大戦中のドイツに住んでいたユダヤ人みたいな感じがします。残念ながら美しい例えではありません。
自由な独立国にある住宅地で、ロケット弾がウクライナ人を殺傷しているのもおぞましい事実です。私達はこの地獄からどこにも逃げ出せない人質なのです。どこか他の国に行けば、彼が支配する国の民として殺人者にされてしまうのです。

鉄のカーテンが降りてしまいました。ロシアにはたくさんの「親しい」関係にある人形作家たちがいますが、ウクライナを支持する私達をファシストと呼び、私達が死ねばいいと思っています。将来について厭な考えばかりが浮かんできます。
将来について考えることができません。私たち家族はただ生き延びようとしているだけなんです。
私達の母なる国と今暮らしている国で毎日繰り返される殺しあいを報じる、気が狂いそうなほど恐ろしいニュースのあいだで。

戦争に反対したために、ウクライナ語を話したために、ウクライナとウクライナ人を支援したために殺される。毎日。
しかしウクライナが勝利することにモンスターが気づいた時を考えると恐ろしいです(実際そうなります。それが2022年の本当の奇跡。奇跡の国。奇跡の人々。人々は奇跡を起こします)。
そうしたら彼はロシア内で彼に反抗した人たちに、密室で恐ろしい復讐をするでしょう。世界はそれに気づくことすらないでしょう。赤いボタンを持った精神倒錯の殺人者を殺人者として糾弾するロシア市民を、誰も助けにきてはくれません。

人々は抗議の署名をし、戦争反対の集会に出ていきます。私達はウクライナ人のために祈ります。神が人々を守りますように、命が助かりますように、人々を殺す戦争犯罪が止まりますように。

また、私達はもっと自分に勇気を持てるように祈ってる、誇りを尊厳をもってどんな状況にも耐えたサムライの勇気を私達も得られるようにと。

この手紙は感情的になりすぎてしまったかもしれません。でも、この気持ちを他の人に伝えることが、今の私達にとってとても重要なことなんです。
このメールはいつもと違うアドレスから送っています。ロシアのサーバーからメールを送るのは避けました。
これは私と家族全員からのメッセージです。

2022年3月16日水曜日

カロさんの日記(キエフから)

FANTANIMA! 出品作家のエヴァ・カロさんは、この戦時下でもキエフに留まっています。
2月24日にロシアのウクライナ侵攻がいきなり始まってから、facebookで日記を公開してきました。いきなり変わってしまった危険な毎日をどう過ごしているのか、その様子がわかる貴重な記録です。カロさんのご理解を得て、FANTANIMA!のブログでご紹介させて頂きます。一度にすべてを掲載できないので、随時更新してまいります。


カロさんのデジタルカードを購入できるサイトです。上の画像をクリックしてください。
カロさんへの直接の支援ができます。
今晩は、私達の老犬の呼吸が荒くなり、床に伏せてしまった。彼女は年寄りで心臓に問題がある。もう駄目かと思ったのだけど、しばらくしたら回復し、その夜はちゃんと眠った。

今日は普通のコーヒーを買うことができる場所を2件見つけた。ちょっと生活が修復された感じがした。

この冷え込む数日、私達のベストな服は、ユニクロのヒートテックだ。40%以上の保温力だと書いてある。ウクライナにはユニクロがないので、姉妹に頼んでカナダのどこかから送ってもらっている。今はほとんどユニクロで暮らしている。「人生で一番大変なときのベスト・クローズ」なんていっても、あまりいい宣伝文句にならないか。でも、本当にそうなの!

今日は人道支援で、通りにいるすべての人にケーキをプレゼントする車がきた。戦争が終わって2型糖尿病になっても困るから、ここにいる友達とケーキを分けることにした。それでも十分だ。でも私達が車まで行ったときは、もうケーキはなかった。

みなさん!あらゆる方法での応援に感謝しています!皆さまの支援のおかげで家賃やペットと自分たちの食料を買うことができます。投稿やメッセージ、質問、ご注文、真実を知るためのモチベーション、すべてに感謝しています!皆さんをハグします!

 

17日目(3月12日)

今晩は、私達の老犬の呼吸が荒くなり、床に伏せてしまった。彼女は年寄りで心臓に問題がある。もう駄目かと思ったのだけど、しばらくしたら回復し、その夜はちゃんと眠った。

今日は普通のコーヒーを買うことができる場所を2件見つけた。ちょっと生活が修復された感じがした。

この冷え込む数日、私達のベストな服は、ユニクロのヒートテックだ。40%以上の保温力だと書いてある。ウクライナにはユニクロがないので、姉妹に頼んでカナダのどこかから送ってもらっている。今はほとんどユニクロで暮らしている。「人生で一番大変なときのベスト・クローズ」なんていっても、あまりいい宣伝文句にならないか。でも、本当にそうなの!

今日は人道支援で、通りにいるすべての人にケーキをプレゼントする車がきた。戦争が終わって2型糖尿病になっても困るから、ここにいる友達とケーキを分けることにした。それでも十分だ。でも私達が車まで行ったときは、もうケーキはなかった。

みなさん!あらゆる方法での応援に感謝しています!皆さまの支援のおかげで家賃やペットと自分たちの食料を買うことができます。投稿やメッセージ、質問、ご注文、真実を知るためのモチベーション、すべてに感謝しています!皆さんをハグします!


16日目(3月11日)

凍えるような風のせいで、今日はとても寒い。でも晴れているので、ちょっと元気になれる。
人々はまだ、ウクライナやキエフから退避をしている。ある人はキエフに避難してくる。国全体が今は大きな生命体のようだ。

あいつらがこの国を、町を、家を破壊しはじめたときに欲しかったのは、この国の心臓だ。でも手に入れることはできない。なぜなら私達の心臓は希望と忠誠心と自由がみなぎっているから。それは彼らがまったく知らないものなのだ。



 15日目(3月10日)

 今日は完璧に晴れているのにひどく寒い!日中でマイナス4度、でも風があってマイナス8度くらいに感じる。この写真をバルコニーで撮影していたのが午後3時、陽の光に満ちて、春が来たのを感じた。
私達は一針ずつ縫い物を始め、今日は国際便を発送した。オーダーで応援してくれてありがとう!今、私達がこの国のためにできることは少しでも寄附をすることだ。私達は深刻な状況ではなく、ボランティアの仕事もそんなにない。だから一番いいと思うことをすることができる。

みなさんの多くが、マリアと私がいかにこうやって落ち着いて前向きにいられるのか、尋ねる。マリアはあまり書かないけど、ほんとうにマリアはいつだって落ち着いている。私達はいつもいろいろな状況に備えて心の準備をしているから。
私達はいろんなケースの「その時どうする?」を話し合っていた。「お金が全部なくなったらどうする?」「病気になったらどうする?」「私達のどちらから昏睡状態になったらどうする?」「私達のどちらかが死んだらどうする?」
そして1月になってからはずっと「戦争になったらどうする?」と話してた。
少しずつ、徐々に自分の怖れや弱さに触れていくことはトラウマになるかもしれない。でも自分自身にの気持ちにちょっと気づくきっかけにもなる。

だから、「何のためか」ということさえ分かれば、どんなことになってもパニックになるようなことはないだろう。そうやって、本当の価値に気づくことができる。「その時どうする?」という事態になっても、何を、いつ、どうすべきかというプランをいくつか前もって準備しておくことができる。
最近は少し静かになってきたので、この町、首都キエフの様子を見てみようかと思う。キエフからはさらに多くの人が避難していった。しかしキエフに無事に避難してきた人達もいる。

(作者からの原稿で14日目と13日目が重複していたため、14日目を飛ばします。)

 

13日目(3月8日) 

 いくつかのものがなくなって恋しい。ココアミルクをまぜた美味しいカフェラテ、中心街への散歩。ふけ防止シャンプー、特定のタイプのタンポンみたいな日用品の買い物。あることはもうできなくなってるし、他のことも難しくなるか、以前よりもっと困難になってきている

プラスして、私達は今はみな、なんらかの形でPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症している。たとえば(パートナーの)マリーと私は空襲警報の幻聴を聞くようになった。
戦闘機の音はぞっとする。空襲警報の音は不気味だ。迎撃機の戦闘の音も恐ろしいけど、同時に落ち着く。味方の部隊が闘っているのが分かるからだ。

今日はまた仕事を始めた!ウクライナ出身の女性が白いライオンブローチを注文してくれたので、それを発送した!まるで別世界のことみたい。さらに、郵便局が今日発表したことによれば、ニューヨークに向けて初めて飛行機が飛んだとのこと。私達の荷物も海を越えることができる!
ここのあいだ、私はすべての友人に感謝しています。毎日応援してくれてありがとう!それを感じています。そして救われています。私達はどのコメントも読んでいます。どうもありがとう!
少なくとも日常の半分くらいのレベルまでは、生活が戻ってこなければ!


12日目(3月7日)

今日はいくらか静かだった。私達の軍隊はキエフ周辺の町から2000人あまりの市民をなんとか避難させることができた。でもロシア軍はすべての市民が避難することを許さないし、面白がって殺したりする。これは戦争じゃない。ウクライナ人のジェノサイド(大量虐殺)だ。戦争法を守らず、ただ町を破壊し一般市民を殺す。すればするほど彼らにとって都合がいい。ロシアにいる人達は彼らの暴力行為を知らない。彼らはロシアのプロパガンダが伝えることを信じているから。私達の軍隊は世界中から集まる支援武器や共に闘うために来てくれる志願兵のおかげで、今も強くありつづけられる。すべての友人、すべての支援に感謝している!

昨日はアパートにあるすべてのものを箱詰めした。アパートにミサイルの欠片があたったときに無事でいるチャンスがあるとすれば、身の回りのものも少しは残っていてほしいから。ナンセンスみたく聞こえるけど、保険みたいだし、これで少し気持ちも落ち着く。

私たちはこれから数日間のあいだにロシアがどうなるか、たくさん考えるようになった。もう、ロシアから脱出を始めた人達がいる。それはいい考えだ。私達はこの国の全てと国民を許すこともないし、少しは良く思うようになることもない。国外に出た人には、残骸から新しい国を作ってほしい。今のロシアは長くは続かない。
分断が進みいくつもの独立国をもたらす内戦のような、強い力が起こってくるだろう。大きな嘘に支配されているのは二つの都市、モスクワとサンクトペテルブルクだけ。それは誰の目にも見えていることだ。その他は大きな森と沼と、哀れに怯えきった人達だけだ。




11日目(3月6日)

チーズを少し買いに行ったら、スーパーマーケットにはパイナップル、ココナッツ、キウイがたくさんあった。でもミルクと卵は全然なかった。それにもかかわらず、私たちはあたたかい蕎麦粉のパンとチーズ、クッキー、チョコレート、コーヒー、林檎、そして地0図が少しある!みんなはだいたいオートミールやチップスを買いたがる。健康志向なんだけど、戦争のニュースを見るときはチップスを食べてるから。アルコールは何日も禁止されている。食料の価格は変わっていない。

銀行は電気や光熱、水道費などの日常に必要な請求の支払は遅れても超過料金を請求しない。個人的なビジネスは税金を期限通りに支払わなくてはならない。道は封鎖されているか、コンクリートのブロックや装甲車からとった部品で道幅を狭めている。私達の軍隊はキエフへの道を一日中守っている。そのせいで今日はちょっと騒々しい。
今日は陽射しがちょっとのぞいて見えたよ。ナイス!

10日目(3月5日)


今のところ正しいことと、変更したことなど。

・戦争初日に避難バッグをパックしたのは、いいアイデアだった。準備しておけば保険みたいなもので、別のことに集中することができる。地下室に行くときに何度か持っていって、爆撃を避けているあいだ、中身が大丈夫かチェックをした。
・二つの壁のルールに従い、廊下で寝るようになった。でもこの決断が正しかったなどと分かる時は訪れないでほしい。
・お店には残り物しかないから、チーズを見つけたらできるだけ買っておくようにしないとならない。
・ペットのなかの一匹の犬のためには特別なペットフードをより多く確保しておかねばならない。彼女は食事を変えると下痢をしてしまい、薬をあげなければならなくなる。地下や別の場所に避難しなければならなくなったとき、それはとても面倒なことになるからだ。
・建物の外に飛び出していかねばならないときのために、着替えは寝る場所のそばに置いておく。そうすると安心する。
・普通なら今ごろは天気はもっと春らしくなっていいはず。もっと日があたって温かくなるのだけど、今はあるがままを受け入れるしかない。不満を言っている暇などないのだから。
 


9日目(3月4日)

私達は毎日を日課どおりに過ごしている。
7時頃に起きて、犬の散歩に行く。路上やゴミ箱で空瓶を拾って、地域の警備隊の拠点に持っていく。
それから朝食をとり、洗濯をして家をちょっと掃除する。
友達や親戚にメールを書いたり電話をして近況を聞く。
夕食をとる。犬の散歩をする。地元の友人に会う。パートナーのマリーの両親に会いに行く。パンやお菓子を買う。本を読む。ニュースは常に読む。空襲警報が鳴る間は家の廊下に座ってる。時々屋根裏のあたりを見て、異常がないかチェックする。
こんなことをしていて一日があっという間に経ってしまう。毎日がとても忙しい感じがする。戦争は一ヵ月も続いている感じがする。9日間なのに。

学校の前の張り紙。ここにシェルターはあるけれど、数人しか入れないし、長時間滞在してはいけないというお知らせ。

8日目(3月3日)

私にはハリコフに友人がいる。彼女は一日のほとんどを家の地下室で、夫と義理の父と一緒に過ごしている。毎日たがいにメッセージをやりとりしている。私はなんとか自国の軍隊やハリコフについて良いニュースを送ろうとしている。なんとか彼女を励ましたい。彼女もそれが支えになると言ってくれるから。毎晩、彼女にメッセージを送るとき、これが最後になるんじゃないかと思うと恐ろしくなる。

今はすべての人の安否確認を更新できた。10年以上も連絡をとってなかった人にも、連絡をした。薬局に行って3時間も列に並んでいる人は、私達にも何か必要なものがあれば買っておくからと連絡をしてくれた。私達も買い物に行き、ミルクやパン、卵やバターのような毎日の食料が必要であれば買っておくからと連絡をした。私達は互いを助け合う。お年寄りや、たくさんのペットを飼っていて餌に困っている人達も。
また、略奪者には厳しい罰が与えられることになった。15年までの懲役刑になる。

ある人達はまだ国外やウクライナ西部に退避し続けている。毎日、Facebookでは知っている人が退避を決心したと投稿している。それぞれが自分にとって最善策と思うことを実行する。

他人の最善策が何なのか分かる人なんて、誰もいない。

7日目(3月2日)

・私達は外出着のまま、または着替えの服をそばに置いてアパートの通路やシェルターで眠ることに慣れてきた。
・全国的にクリエイティブな高まりは止まらない。同時多発的にジョークが交わされ笑い、またジョークを言って笑う! 
それはまるで、家のなかから敵に火炎瓶を投げつけるようなものだった。
・私達は誰もがみな、世界に向けて私達の軍隊や、避難のために別の都市へ移動する人や、まさに今も過酷な戦闘地域にいる人達を応援してほしいと訴え続けた。
・私達は互いに毎日なんどもなんども「大丈夫?」と聞くために電話したりメールを打つ。
・私達のみんながウクライナの軍の装備は侵攻軍のものとどう違うかということを知っていた。そのことに気を付け、写真を撮り、軍に報告した。
・7日後にしてついに、自分たちをケアするための時間が少しとれるようになった。たとえば温かい新鮮なパンを買って、半分を残して楽しみのために食べてしまったり、石鹸だけじゃなくて手や体を綺麗にして肌を保護するものを買った。すべての面で自分自身をケアするための時間だった。
私達はEtsy Shopでデジタル画像のカードの販売を始めた自分たちのためでもあるし、軍隊や、本当に助けを必要とする人に寄附するために。

   

3日目はパンの棚が空だった


6日目(3月1日)

たった一日で、すべてのウクライナ人がひとつの生命体にまとまってしまった。
私達はこの戦争とロシアについてアートやジョーク、歌を作り始めた。インスピレーションの泉は巨大なものになっていった。生きようとする力を源として。狂気を感じるほどだった。私達は平和を望んでない。望んでいるのは復讐だ。

他の人はどうして私達がキエフやウクライナから離れないのか分からないでいる。簡単なことだ。この戦争は私達の自由のため、私達のアイデンティティーのため、私達の文化を守るためのものだ。私達は自分たちの歴史、故郷、大切なものを守っているのだ。私達はロシアと何世紀にもわたる、とんでもないストーリーを終わりにしたいのだ。
このジェノサイトを最後にしなければならない。マリア(カロさんのパートナー)と私はそう思っている。キエフを離れた人がどう考えているかは、私は知らない。

たくさんの人が子供達を守るためにキエフやウクライナを離れてしまった。それはもちろん、とてもよく分かる。でも一方で、子供達を避難のための移動中のストレスや危険から守るために留まることを決めた親たちもいる。それもよく分かる。
ウクライナ中の人が、兵士かボランティアになった。このことにとても心を打たれ、励まされた。そう、私達はいつだって怖い。特にすぐそばで迫撃砲の音がするときなどは。

でも、それが私達を守るために味方の軍隊が闘っている音だと知ると、違って聞こえてくる。それは安らぎをもたらしてくれた。



5日目(2月28日)

・路上の人達は、街路樹や柱についているいかなる印も隠した。敵がそれを目印に攻撃するからだ。
・ゴミ箱は芝生の上に正確に配置された。なぜならゴミ箱は装甲車が進入した場合、バリケードを作うから。
・多くの市民がモロトフ・カクテルの材料を探している。食料ではないよ。(モロトフ・カクテルは火炎瓶のこと)
・犬を散歩させるときに、私はゴミ箱や路上から空き瓶を集め、地域の警備隊の人に渡す。彼らはそれでモロトフ・カクテルを作る。
・感情がジェットコースターみたいに強くなる。悲しみ、喜び、誇り、不安、恐怖、楽観、狂気。時にはそれらが一度に襲ってくる!
・静かな昼夜は不安をもたらす。なぜなら激しい銃撃戦は静寂の後におこるから。
・今日は月曜日で、たくさんの人がマニキュアやヘアカットなどを予定していたはず。今は、マニキュアやヨガやヘアカットのある暮らしをしていたことを思い出すができないことさえ、シュールになってしまった。
 

4日目(2月27日)

私達のアパートの地下に行ったのは2回だけだ。そこにはもう15人の人たちがいた。年齢は65〜85才の高齢者がほとんど。特別な設備はなくて、照明と電源、電気ポットがあるだけ。どの人も椅子やペットを持ち込んでくる。みんなで一晩をそこで過ごすことになる。

私達は空襲警報が止むのを待って、自宅に戻る。何かの記事で家が崩れた場合は地下ではなく、自宅にいたほうが救助されやすいと読んだ。地下は地下でしかないから。それから、空襲警報が鳴ったら窓を開けておいたほうがいいということも知った。爆風でガラスが吹き込んでしまうから。
私達は家でのほとんどの時間は、廊下で過ごすようになった。


私達は食料、水、衣料品については困らなかった。開いているスーパーマーケットは少ないから、長い列ができる。特に薬局。私の父はスーパーマーケットで働いているので、何か新しい食品が入ると私に電話をして、パンや卵、バナナや牛乳が必要か聞いてくれる。そして夕方に運んできてくれる。
何回かはその量がとても少なかったり、間が長く開いてしまうこともある。でも続けてくれている。

1日目でたくさんの人がキエフを離れた。賑やかだった通りに人がいなくなって、シュールな風景だった。車がほとんど通らないから、信号の光は落とされた。
2日目に外出禁止令が出た。その1回の外出禁止令が丸二日続いた。数人の破壊工作員がキエフに侵入し、私達の軍隊が彼らを排除した。この二日間は本当にさみしくて悲しい日となった。

生活が変わった。もっとも大切なことはいつも携帯をフル充電しておいてニュースを見る。新鮮な水を用意し、いつでも避難所に走って行ける服装でいること。画像は同居しているマリアさんと老犬のボダ。

3日目(2月26日)

 3日目の記録はこちら

2日目(2月25日)

私達はできるだけいつも通りの生活をするようにしようと決めた。そうすればストレスを減らせる。こんな事態に持ちこたえるために、自分の声を聞くことはとても大切なことだ。ニュースをもらさず読むようにする。状況を知ることが、何をすべきか考えるのに役立つから。この日は世界中の友達や知人からたくさん、心配する声をいただいた!一番多かった質問は「大丈夫?キエフから離れるの?」

私達はキエフを離れないことにした。戦争だから国中のどこに行っても攻撃される。そんなストレスのなかで過ごすなら、一番良く知っている過ごしやすい所にいるほうが精神衛生的に良いから。キエフは侵攻される。国も全部侵攻される。だったら他の場所に移動するのに時間やお金、労力を費やす理由なんてない。どこに行ったって歓迎されないでしょ(そう思うのは当然だもの)。そして戦争を恐れ続けるの?もし自分の家にいてくつろげるなら、そこに留まることほうが少しはいいかもしれない。

私たちには2匹の犬と1匹の猫がいるので、シェルターにみんな連れて行くのは気が進まない。結局安全なシェルターはないから、地下鉄の駅に行くべきだという情報を読んだ。でも地下鉄の駅はとても遠い。または家のなかで二つの壁に面しているところにいたほうがいいらしい。それは廊下のこと。だから私達は廊下で寝るようになった。そして世界に対して、ロシアにもっと制裁を、私達の国の空を飛ばせないようにするように望んだ。


どの人形を持っていくの?

1日目(2月24日)

2月24日の夜、なにか変に不安な気持ちがして目が覚めた。薬の副作用か何かだろうと思って、気にしないことにした。遠くで何か音を聞いたが、キエフの夜が静かだったことはあまりないので、しばらく様子を見て、それからトイレに行った。何ごともなく静かだった。
朝起きて、SNSを見てウクライナが爆撃を受けたことを知った。戦争が始まった。

犬の散歩のために外出をした。ジョギングをする人、携帯で話をしている人、ミネラルウォーターのボトルを運んでいる人がいた。何人か旅行用のスーツケースやバッグを持って歩いていた。ATMとガソリンスタンドにものすごく長い列ができていた。デジャヴュだ。2014年のキエフの抗議行動の時と同じ風景、感覚を持った。

私達はコーヒーと朝食をとって、緊急避難用リュックの支度をした。一番大きな問題は、どうやって作品や人形を運ぶの?どうやって自分たちのコレクションを守るの?
一番大切な人形、大好きだった人形といった順番で、昼の12時までには全部の作品をパックすることができた。

それからスーパーマーケットに行って長期間に耐える水と食料、冷凍野菜、缶詰の野菜、肉、魚を買った。スーパーにはまだそんなにたくさんの人はいなかった。支払はクレジットカードでした。
たくさんの人が車でキエフから避難しようとしていた。すぐに高速道路は大渋滞になった。私達は数日前に通販で頼んで支払も済んでいるものがあったのだけど、何の連絡もないし電話もつながらない。それに予約していたヒーリングマッサージも、営業を止めていて、こちらも電話がつながらない。

ニュースでロシアが(これからは私はこの国を小文字=russiaで書くことにする)とベラルーシ(こっちも小文字=belarussia)が軍隊を集めて国境近くに配備していると知った。私達は、戦争がまもなく起こるのだろうと話した。ある人は冗談をいい、ある人はそれを信じなかった。そしてそれは、現実となった。私達の生活がたった一晩で一変してしまった。


なんとかバックパックに作品を詰めた。


戦争が始まる前まで作っていた作品

 

2022年3月11日金曜日

ウクライナ作家の個人寄附サイトと安否情報(3/22更新)

◎Anna Miretska ミレツカ
4才の娘のアリサとともにポーランドに避難していて無事です。ウクライナに残した家族を案じています。ポーランドで就業許可や娘の幼稚園入園、健康保険を受けられるように手続きを済ませました。でも家族はウクライナに残っていてとても心配。
作品は無事に届いています(画像)。


◎BakeNeko ジャコノヴァ
オデッサからベルリンに到着し、無事です。作品もオールスターズのための作品3点(画像)は届いていますが、後送予定だった展示作品については未定です。


◎EvaMaria カロ
キエフにいます。今のところ必要なものは揃っていますが、いつでも避難できる準備をしています。毎日の様子を日記にしてFacebookに投稿しています。FANTANIMA!では、原稿料をカロさんに送ることでこの日記を日本語で紹介させて頂くことになりました。近日中に、このブログでカロさんの日記のページを公開予定です。画像は地下に犬や猫と避難したときの様子です。
Etsyショップでデジタルカードを販売しています。カロさんへの直接支援となります。
出品作品は22日に発送されたのですが、まだ輸送中となっています。



◎Golub Julia ゴルブ
(2月28日現在の情報)キエフから70km離れた土地に避難することができて無事です。戦争が起きていることを信じないロシア人に向けて、ウクライナの被害状況をSNSで伝え続けています。

◎Lemur Lori レムール・ロリ
(3月2日のメール)自分の町(ルガンスク)にロシア軍隊が侵攻してきて、家に戻って仕事ができなくなりました。軍隊は市民の居住区に駐留しており、砲撃の音が止みません。私達は砲撃を恐れて近くの防空壕に毎回避難しています。本当にこんな状況が終わってほしい!でもキエフやハリコフはもっと酷いことになっています。みな、連絡をとりあい心を支え合っています。戦争が終わって、作家としての自分に戻れることを信じています。
日本のお客様から応援のお手紙をいただきました。とても嬉しい、ありがとうございます!
(以下3/19)居住地はロシア軍に占領され、外にはロシア兵がどこにでもいるので外出は必要なものを取りに行くだけの最低限に留めているそうです。食料と飲料は人道支援で足りているそうですが、必要な薬品類がなくなってきているそうです。母親が家に留まることを決めているので、避難をしないそうです。
FANTANIMA!に出品できなくて本当に残念だというので、FANTANIMA!はウクライナの作家の作品が届くまで待っていると伝えました。(会期が終わってもなんらかの方法で作品は展示します。)

◎MilaZ ミラズ

2月25日にはキエフから避難していて、ウクライナ中部でお母様と一緒に村で無事に過ごしているそうです。作品は22日に発送をしたのですが、まだ輸送中(画像)となっています。



◎Nichyk Kateryna ニチク

キエフからウクライナ西部に娘とともに移動して無事です。少し落ち着き戦争以外のことを考える余裕が少しできたそうです。郵便局が再開したので、出品作品をこれから発送しますと連絡がありました。画像も送ってくれるそうです。

◎Suliz スリズ
夫と猫と一緒に、キエフからウクライナ西部に避難を開始しました。車のガソリンが足りないこと、もっと危険とされるコノトプに両親を残していることをとても心配しています。昨年のカタログで、コロナで引きこもっているときに明るい気持ちで過ごす方法を書いていたスリズさん。暗い廊下で寝起きしたり、疲れきった顔で車で移動する画像が送られてきています。言葉が少なくなってきていて、心身の消耗が心配です。
画像は2月6日に送られてきた作品で、こちらは無事に東京に届いております。この作品を使ったFANTANIMA!の仮フライヤーができたのは2月末。そのフライヤーを見て涙が出てきたそうです。



◎Tais Remans レマンス
ハリコフに家族含め6人と2匹の犬と一緒に助け合って過ごしています。毎日、安否の確認をしています。作品は制作中のようです…。Wi−Fiがつながりにくいですが、つながった時は無事を知らせてくれます。人道支援のボランティアによる食料と飲料の差し入れで助かっているそうです。3月22日が誕生日でお祝いを送りました。短い返事が来ましたが、応答がしにくくなっているようです。


◎Valentyna Kostetska コステツカ
避難していた郊外の家が火事となったらしく、バックパックに入っていたお金や書類を消失してしまったそうです。今は猫と一緒にキエフに避難しているそうです。Etsyショップでデジタルカードを購入することが支えになると、支援を呼びかけています。


このsnailシリーズ10点は既に東京に届いています。


◎Cocoon toys(Anna Lesnichaya)リスニチャ
アン・リスニチャさんは、今年のFANTANIMA!で初出品となる予定でした。作品を郵便局に持っていった日に侵攻が始まり、発送をすることができませんでした。
しばらくハリコフから情報を発信していましたが、今はウクライナ西の国境近くのウジホルドに友人と移動。制作のための場所も材料もないので仕事ができません。食料のためのお金はあるけど、十分ではなく、寄附をしていただけることで自分も家族も助かります。
Facebookで随時報告をしています。

以下、Facebookの最新の投稿から;
「ハリコフからの避難は難しい決断でした。しかし、銃撃の下であと数日すると、恐怖で死ぬか、正気を失うかのどちらかだと気づいた。もちろん今は働けない。
Etsyショップでデジタルポストカードの販売に取り組んでいます。 $10 $15 $50 $100で購入することができます。このお金を助けが必要な友達に配布します。
アパートを破壊された友人のスヴェタへは皆様のお力添えにより、バスで避難ができました。現在ポーランドで仮設住宅を探し、次に何をすべきか考えています。 彼女も皆さまに感謝しています。」
※マークァード氏のファンドレイジングも緊急支援を行いました。

◎Sa-mile ミレツカヤ
今回はFANTANIMA!に出品申込みがなかったのですが、彼女の移動を支援したマークァード氏によると、ミレツカヤは24日に誕生祝いをジョージアのトビリシのホテルで祝っていたそうですが、ホテルに足止め状態になりました。その後無事にキエフに残した子供を迎えに行くことができ、今は家族でキエフの西にいて無事だそうです。


個人のオンラインショップで作家を応援

デジタルポストカードを販売している作家
直接、その作家への支援となります。デジタルなので作家に納品の負担がかかりません。2000円前後からの寄附が可能です。
(作品も購入できるようになっている作家もいますが、在庫確保や発送は難しいと思われます。)

◎EvaMaria カロ
 

www.etsy.com/shop/KaroEvaMaria


◎Valentyna Kostetska コステツカ


https://www.etsy.com/shop/LapatatutsyToys


◎Cocoon toys(Anna Lesnichaya)リスニチャ

https://www.etsy.com/shop/CocoonLamp

 ◎Suliz Studio Perestudio スリズ

 

 https://www.etsy.com/shop/StudioPerestudio


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複数のロシアの作家からは、彼らのFANTANIMA!の売上からテディベア・トータルの寄付金サイトに送ってほしいという申し出がありました。

FANTANIMA!も応援しているThe Doll and Teddy Bear World for Ukraineも引き続き寄附を募集しております。(画像をクリックすると支援サイトに移動します。)
今後、支援を必要とする作家の情報が増えることが予想されます。皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。


2022年3月9日水曜日

ウクライナのベアと人形作家への募金サイト

このたびのウクライナ戦渦にあるウクライナの作家を支援するために、ドイツのテディベア・トータルの主催者セバスチャン・マークァード氏が寄付金を集めるファンド・レイジングを立ち上げました。
3月6日に立ち上げ、初日で目標額(5000ユーロ)の50%を上回る寄附が集まりました。今は目標額を倍増し、さらなる支援の広がりに取り組んでいます。

マークァード氏はテディベアや人形展の国際展示会の主催者として、世界中の作家たちと広く交流をしてきました。日本のテディベア・コンベンションでその姿を記憶されている方も多いでしょう。
ロシア、ウクライナでも多くの作家に慕われています。

ウクライナのテディベア、人形作家を支援したいと思われる方、ぜひこの寄付にご協力ください。



・寄付金は食料、衣服、旅行費用、または生活を立て直すための費用を必要としている作家に一件250ユーロを上限に今も支給され続けています。

・寄付金を必要とする人の情報は、主にマークァード氏のネットワーク、Global Doll Association,ウクライナのテディベアショーの主催者などを通じて得ています。
日本の皆さまからも、支援を必要としている作家の情報をお知らせいただければ、支援リストに入れていただきます。

・寄附金の使いみちは個人名を伏せて随時公表されていきます。
マークァード氏のFacebookページで最新情報を見ることができます。

寄附の仕方(上の寄附金サイトの画像をクリック)

1 通貨を選ぶ。Euroの表示の右のVをクリックすると通貨を選ぶことができます。日本円もあります。
2 金額を選ぶ。枠内の金額、もしくは空欄に金額を記入
3 任意記入欄
    □コメント 主催者へのコメントで公表されません
    □募金額とコメント これをチェックすると金額とコメントが表示されます。

「次へ進む」を押す
お客様情報を記入
「名」「姓」「メールアドレス」を記入します。
呼びかけ人の更新情報を受け取りたい場合は、□をチェックします。

「次へ進む」を押す
カード情報記入欄
□Save my information fro future donations 今後もこのカードを使う場合はここをチェック。予定のない人はチェックを外す。
□〜の手数料を追加して寄附をする(任意)  この寄付金サイトの手数料を自分が負担する場合はここをチェックします。その場合、手数料が上乗せされた金額が請求されます。

FANTANIMA!はこのファンド・レイジングを応援しています。

皆さまのご協力、情報提供をお待ちしております。

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支援の実績

 4月12日更新

毎年恒例のゴールデンジョージのコンテストは今年は中止しました。難しい決断でした。中止したことで、このコンテストが作家たちにとっていかに重要なものかわかりました。しかし、ロシアとウクライナからの参加者も多いなかで、今はともに祝福することがありえないように思いました。今回は中止をし、申込金は返金、または募金に寄付する選択肢を選んでもらいました。

現在のところ、1600ユーロの募金を寄付しました。約800ユーロはロシアの作家からのものです。ロシアの人達はこの酷い戦争を黙認しているか支持しています。しかし別の面から見れば、ロシア人にとって戦争反対と言うことがとても難しいのです。法的にも社会的にも抑圧されます。私は募金をすることで意思を表明してくれた人達に感謝しています。
 
コロナによる長い規制があけて、初めてのハグレットをロンドンで1週間前に開催いたしました。素晴らしい日でした。出品者たちは特別なベアをつくり、売上を寄附にあててくれました。

私達は今もウクライナの人達を支援しています。ある人は近所で子供達の世話をします。多くの人が働いて収入を得る機会を失いました。今日も、占領されている東ウクライナの地域にいる人形作家に送金をしました。彼女は材料も手に入れられず、作っても発送手段がありません。収入が途絶えてます。私達の募金で彼女は食料が買えます。今はウクライナでペイパルが使えるので、迅速な送金ができます。

今のところほとんどの寄付金はウクライナの女性作家たちに送られています。今は、イタリア、フランス、ポーランド、ドイツに落ち着いて働き出しました。私達の募金で製作のための道具や材料を買えます。
私は今日、キーウでテディベアのショップを持って展示会を主催していた女性とチャットしました。彼女はこう書きました。「これは始まりにすぎない。私達にはこれからもたくさんのことがおこるだろう」と。残念ながらこれは正しい予測です。応援の継続をよろしくお願いいたします。
 
3月29日更新

今まで40人の作家に寄附金を送りました。その一人、ユリア・アラディナさんをご紹介します。彼女のことは何年も知っています。素晴らしい作家です。私達は主にモスクワの展示でよく会いました。
彼女はハリコフの人です。ハリコフはウクライナでひどく破壊されてしまった都市のひとつです。

「この募金サイトについて少し説明させてください。私は医療を勉強したことがあるので、この戦災がおこったとき、人々を見過ごしにできませんでした。こんなひどい状態になるとは誰も思っていませんでした。防弾チョッキさえありませんでした。私達はそれを買うための募金活動を始めました。私達の町ではあちこちで爆発がおこり、何度も路上を移動しなくてはならない医師にとって危険だったからです。この募金サイトからお金を頂いて、助かりました。
また、絆創膏、消毒薬、手袋などの消耗品が常に必要ですが、こちらの問題もありました。これもテディベアの世界から助けられました。これはかけがえのない価値です。

ボランティアをしていると、家を失った人達を手伝うことにもなります。寄付金のおかげで食料も買えました。みな、破壊された家から逃れ、衣服も持ち出せない人もいました。
また、個人的にもこの悪夢をなんとか耐えていくために皆さまに支えられました。
私の家族は戦争が始まる前日、愛する人を埋葬しました。精神的な傷に加えて財政状況も悪化しました。私の家族はこの悲惨な環境でほぼ所持金もないまま、生き延びなければなりませんでした。
世界の友人達へ。この場を借りて永遠の感謝を申し上げます。この戦争のなかで、それは私や私達の町にとって、限りなく価値があり大切なことです。」


皆さまの支援のおかげで、ユリアのように悲惨な状況に留まったり、避難先で生活のために作業を開始しようとする作家たちを助けてあげることができます。
まだ皆さまの寄附が必要です。
皆さまの寄付金はすべて戦争の被害にあったウクライナの人形、テディベア作家に届けられます。

3月23日更新
マークァード氏が主催するテディベア・トータルで恒例のコンテスト「ゴールデン・ジョージ」はウクライナの作家が参加できないため中止となりました。その出品料がこの寄附に寄せられ、募金額は10,000ユーロを超えました。
3月21日時点で26人に6.200ユーロを支援しました。キエフ、リビウ、チェルニヒウ、ブロヴァリー、ストキ、ヴィノグラドフ、ハリコフの作家たちは食料や必需品を購入するための寄付金を受け取りました。その何人かはいわゆる前線地帯に住んでます。場所によっては時々買い物をすることができるようです。しかし価格は急騰し、一方で収入の道が途絶えてしまいました。
また、必要最低限のものだけをもって避難した作家たちが制作ができるように、道具や材料を購入するための資金を援助しました。支援をした人達とは連絡のやりとりを続けています。
状況は悪化しています。この募金はマラソンになります。これからも過酷な状況にある作家の皆さんを応援するための寄付金がまだまだ必要になります。この募金活動をさらに広げてください。よろしくお願いいたします。

3月13日更新
現在のところ、14人の人形/ベア作家に3700ユーロを送りました。
例:
・ハリコフのテディベア作家。救急隊員として現場で働いています。支援金は医薬品の購入費にあてられました。
・またハリコフでは他に二人の作家を支援しました。一人は町から退避する旅費に、ハリコフに残るもう一人には食料と医薬品の購入のために。
・ある人形作家はポーランドに避難することができました。彼女は緊急に病院で治療を受ける必要があったため、必要な治療費を支援しました。
・同様にキエフの作家の医療費を支援しました。
・ポーランドに逃れた若い母親と娘、他にキエフとリビウの二人の作家に食費・医療費を送りました。
「ウクライナにおける状況は日に日に悲惨さを増しています。私は支援をしたすべての作家と直接連絡を取り続けています。彼らから聞く話は本当に痛ましいものです。この寄付金を応援してくれる人が増えていくことを心からありがたく思っています。戦争状態が伸びることで、この支援も長期になることが予想されます。少額からでも、できる範囲で支援にご協力いただけますようお願いいたします。」-
マークァード氏のFacebookから

3月8日
-テディベア作家 キエフからルーマニアに子供を連れて避難する作家の移動のためのホテルと食事代に充てられました。
-人形作家 連日砲撃が続くキエフから脱出するための費用として。
-人形作家 キエフで30人の子供を世話するためのミルク代とオムツ代として